ふだん現代小説はほとんど読まないのですが、小説「鴨川ホルモー」(京都を舞台にした奇想天外な物語)の作者の次作、また、表紙に平城宮跡の朱雀門や鹿さんが描かれているのに惹かれて読みはじめました。
奈良公園や平城宮跡周辺で巻き起こる思いもしないハラハラドキドキの展開に一気に読み終えてしまいました。作り話なのですが、ひょっとして・・・・と思わせる現実的なところもある、話の展開がとても異色な物語です。また、身近な地名や風景の描写が次から次へと出てきて、あっ・・・・ここのことだなと思い浮かべながら楽しみました。
読み終えて、鹿さんの声の聞こえ方、接し方が少し変わりました。また、ちょっと歴史の勉強にもなりました。
英語名は、「The fantastic Deer-Man」。こちらのほうが、和名より本の中身をより的確に表しているように思います。